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2022 09/21
行事
9月9日開催一般研修会の開催報告

9月9日開催一般研修会の開催報告


三輪 勝年
副理事長・業務・研修委員長
不動産カウンセラー、不動産鑑定士

 

コロナ禍に突入して30ヶ月余。この間、世界情勢は混迷の度を深めていますが、不動産の世界に目を向ければ、都市DXやサステナビリティなど、近未来の理想像としておぼろげにイメージしていた世界が急に目の前に現れるなど、時計の針が短時間で何年分も速く回転しました。

この度、「大丸有、TOKYO TORCH」(東京)、「うめきた2期」(大阪)「錦三丁目25番街区」(名古屋)など、三大都市の枢要を占める再開発事業等の旗手である三菱地所株式会社様の幹部お二人を講師としてお迎えし、「トップ企業が挑む事業創造とは?-三菱地所のデジタルビジョンとサステナビリティへの取り組み-」と題する一般研修会を開催しました。

開催当日(9月9日)は、霞ヶ関ナレッジスクエアを会場としてオンライン併用のハイブリッド方式で、当会会員のほか東京都不動産鑑定士協会会員、日本不動産鑑定士協会連合会会員・関係団体会員など多くの皆さまが受講されました。


第一部は、三菱地所株式会社執行役常務(新事業創造部・DX推進部ご担当)の大野郁夫様にご登壇いただき、「DXに関する取り組み」をテーマとしてお話しいただきました。昨年6月に発表された三菱地所デジタルビジョン「デジタル化の先にある新しい暮らしとまちづくりに向けた取り組み」をベースとして、これからの不動産ディベロッパーに求められる役割や三菱地所が目指す社会の姿を、様々な具体事例を交えてご紹介いただきました。


第二部は、三菱地所株式会社サステナビリティ推進部長の榑林康治様にマイクをバトンし、「サステナビリティ」をテーマとしてお話しいただきました。三菱地所グループ様は2020年1月に「長期経営計画2030」を策定し、社会価値向上と株主価値向上の両輪を経営の根幹に据え、サステナビリティ経営を実践しておられます。ご講演では、地球環境にも配慮したサステナブルなまちづくりに挑戦し続ける三菱地所グループ様のお取り組みと現在地について、「上位経営計画におけるサステナビリティの位置づけ」「環境関連の目標と進捗について」「人権・サプライチェーンマネジメント」「ダイバーシティ関連」「大丸有SDGsACT5」等のテーマに分けて、最新の動向や豊富な実践事例のご紹介を交えて解説していただきました。

お二人のご講演を拝聴し、もっとも印象に残ったことは、「リアルとデジタルが交錯するのではなく、もはやリアルはデジタル世界の一要素でしかない」という大野様のお言葉です。デジタル網と切り離されたリアル不動産単体ばかりに目を囚われていては、急速に進化する都市DXのなかでは有為なカウンセリングなどできようはずがありません。また、榑林様のご講演からは、世界に互していく不動産価値を形成するには、環境や持続可能性への取り組みは欠かせないどころか真っ先に問われるべき必須の課題であることを、あらためて学びました。

世界はこの30ヶ月で立ち止まるどころか、ずっと先へと歩んでいます。DX・サステナビリティについてスキルを磨き、炯眼をもってカウンセリングにあたるべく、意を新たにした次第です。

 

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